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ストーリー

「もう一度グローバルに」ケンブリッジの海外進出の今

「え、ケンブリッジって外資系じゃないんですか?」というご質問を多々いただきます。 はい、「かつては」れっきとした外資系ファームでした。本社はアメリカ・マサチューセッツ州ケンブリッジ。しかし紆余曲折があり2006年に日本法人が独立、現在は純粋な日本の会社です。

 

そんなケンブリッジが、もう一度海外へ進出しようとしています。そこで、社内で活動している海外進出推進チーム、「Cambridge to Overseas」(通称「CamToSea:けんとうし」)の主要メンバー3名に、「ケンブリッジの海外進出の今」を語り尽くしてもらいました。

#01インタビューの前に昔話を少々

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズが産声をあげたのは1991年。本社は米国マサチューセッツ州ケンブリッジ市にありました。システム導入における革新的方法論「Cambridge RAD(Rapid Application Deployment)」を引っ提げて業績を着実に伸ばし、世界中に現地法人を構えるグローバルファームになりました。日本法人の設立は1997年でした。

 

しかし2001年、ケンブリッジは米Novell社に買収されます。社員数100名を超えようとしていた日本法人では、折からのITバブル崩壊なども重なり大量離職が発生、数年のうちに社員数がピーク時の3割にまで低下してしまいます。「このままでは会社はなくなり、旧き良きケンブリッジのカルチャーが失われてしまう」と危機感を抱いた日本法人は2006年、Novell社及びケンブリッジ本社と袂を分かち、日本ユニシス傘下で再出発することにしました。一方、海外のケンブリッジは2008年にNovell社から独立したものの2014年にAtos社に買収・吸収されました。これにより、今現在「ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ」という社名は日本に残るのみとなったのです。

 

日本法人設立当初から在籍するメンバーは、アメリカでの研修や現地のコンサルタントとの交流を振り返り「ケンブリッジの本質は当時から変わっていない」と言います。赤坂にあるケンブリッジオフィス『βaseCamp0.5』には、1999年にアメリカ本社のコンサルタントであるGreg Sengleが作った、いわゆるケンブリッジのコンサルタントとしての心得、「The Cambridge Magic」を掲示していますが、確かに今のケンブリッジのカルチャーや行動規範のもととなる考え方がふんだんに盛り込まれています。

 

アメリカで生まれ、日本で育んできたカルチャーや行動規範が、今もケンブリッジのコンサルティングの原動力になっている。だからこそ、ケンブリッジは折に触れて「もう一度グローバルに」にトライしてきましたが、国内案件への対応も多々あり、なかなか本腰を入れて取り組めませんでした。しかし近年、社員が100名を超え「グローバル案件をやってみたい」という新入社員も増えてきました。 そんなタイミングで社内に立ち上がったのが海外進出推進チーム、「Cambridge to Overseas」(通称「CamToSea:けんとうし」)でした。

#02「CamToSea」立ち上げのきっかけ

(左から)飯田、角田

飯田「きっかけは2018年4月のWorkOutです。WorkOutはケンブリッジにナイスな変革をもたらすアイデアを社員有志が公開プレゼンし、その場で経営メンバーが採否を決定する定期イベントですが、そこで『Cambridge to Overseas』(通称『CamToSea:けんとうし』)の構想を発表しました。
実はそのちょっと前に、グローバル案件の話が持ち上がり、英語をもう一度勉強し始めたんです。小学校までアメリカ在住で日常の英会話に不自由はないのですが、ビジネスとなると話は別です。だからかなり真剣に取り組んでいたんですが、その案件がなくなってしまい、振り上げた拳を下せずにWorkOutで『俺を海外へ行かせろ』と。ただいきなり、海外でビジネスやります、というのは現実的ではないと思ったので、まずは展示会やカンファレンスを視察したり先進的なビジネスの現場を見学したりして知見を持ち帰ります、ついでにケンブリッジのことも紹介してきます、というスタンスでした。だから『遣唐使』なんです」

 

そうしたら、鈴木さん(ケンブリッジの代表)から「No」と言われたんですよね。

 

飯田「そうです。やるならちゃんと継続的にビジネスにつながる形にしなさい、と言われました」

角田「実は、鈴木さんが『会社の規模も大きくなってきたので、もう一度グローバルファームになる足掛かりとして海外進出を実現したいが、きっかけ作りが難しい。一緒にやってくれる人がいるとありがたい』という話を聞いて、できればサポートしたいと考えていました。私自身、英語は得意ではありませんが海外進出に興味はあったし、社内には飯田さんのように英語の才能を活かせずにくすぶっている人たちがいることも知っていました。
鈴木さんの考えと飯田さんの想いをつなげればWin-Winになるのでは、と考えて二人の活動を取りまとめたのです。さらに活動の火を絶やさないよう、その推進役を引き受けました。そして途中、内山さんを巻き込んだ」

内山「2018年10月にプロジェクトのアサイン期間が終わって赤坂オフィスに戻ってきたら、角田さんと飯田さんにいきなり『CamToSea、やらない?』とサラリと言われて、驚きました。
これまで日常生活で英語を使う機会は多かったですが、日本語でのコンサルティング力も未熟なのに『それってどういうこと?』などと英語で質問された時に、サッと英語で切り返せるほどの力量が自分にあるのか、と不安になりました。業界の知識や商習慣、業務の流れなど、英語で理解しておかないといけないことは山ほどある。準備は大変だろうな、と。それでも『面白そうだ』と思って、参加することにしました」

 

これまで、どんな活動をしてきましたか?

 

飯田「ケンブリッジは元グローバルファームだったこともあり、世界各地に日本法人の元社員がいます。まず彼らにコンタクトを取り、とにかく海外進出のきっかけを探りたい、とお伝えしました。皆さんに快く応じていただけたので、やっぱりケンブリッジのことが好きなんだな、と思いました。
そこからは、やれることはなんでもやりました。まず、アメリカと中国をターゲットに、協業できそうな会社やビジネスのきっかけになりそうなネタをリサーチしました。また、元社員と交流のある海外企業の人たちが日本に来る、と情報をもらえば、赤坂のオフィスに来てもらってセッションしたり、海外資本のSaaSベンダーを紹介してもらって協業の道を探ったりしました」

角田「その中でふたつの協業候補先が見つかりました。
ひとつは、ケンブリッジOBが現在勤務しているCalsoft Systems社(本社:カリフォルニア州ロサンゼルス)。海外進出を考えていると打診すると、『うちには、ファミリー企業経営、フィロソフィーを大事にする、といった考え方がある。ケンブリッジとカルチャーが合うかもしれない』ということでした。
もうひとつは、これもケンブリッジOBが現在グループ企業で勤務している方正株式会社です。方正社は、中国北京大学方正グループの日本法人ですが、中国国内にも子会社やグループ企業を保有しており、日中両国に事業基盤があるのが強みでした。また、AIやロボティクスなど先進的なITの技術者を多数抱え、オフショア開発にも対応できる、ということで、ケンブリッジの事業領域で不足している部分をいくつも持っていました」

 

社員同士やお客様に限らずパートナーも「カルチャーフィットするかどうか」って大事ですよね。その2社とはその後、どのようなお付き合いをしているのでしょうか。

 

飯田「Calsoft社には、2019年1月に訪問し、先方の経営者も交え、いろいろと議論をしました。カルチャーフィットしそうな実感と、具体的な協業イメージが沸きました。具体的には、ケンブリッジがコンサルティングで上流工程をさばき、Calsoftがそれを引き継いでシステム構築する、というサービスパッケージです」

角田「方正社とは、ケンブリッジが社内で使うWebアプリケーションの構築をアジャイル開発でお願いしたり、国内の弊社のお客様に対してAIベースのプログラム構築を依頼したりしながら、具体的なコラボレーション方法を模索しています」

#03現在の活動とケンブリッジらしさ

Calsoft社でケンブリッジらしいセッションを実施

そうした地道な活動が実を結び、アメリカでのコンサルティング活動が徐々に現実味を帯びてきた、と聞いています。一番の転機はなんでしたか?

 

飯田「1月にCalsoft社に訪問したとき、Calsoft社の業務課題を棚卸しする、という1日セッションをすることになりました。これが一番の転機だったと思います。
日本でコンサルティングする時と同じように、ケンブリッジらしくセッションをリードしながら、ヒアリングした内容をもとに、次々とフリップチャートに業務フローを可視化し、課題を洗い出していきました。
これがCalsoft社の人たちにとても評判がよかったんです。『可視化すると、やっぱりここに問題があるんだな』『あの人が何に忙しくしているのかわからなかったけれど、ようやくわかった。これは課題だ』など、参加者全員が自分たちの業務と課題を俯瞰することができました」

角田「飯田さんがたった1日で業務の流れも課題も可視化したのを目の当たりにして、Calsoft社の人たちがかなりの衝撃を受けたようです。あのセッションで、ケンブリッジとCalsoft社のエンゲージメントが一気に高まった」

内山「『今日は課題の解決まではしない』というグラウンドルールを作ったのもよかったと思います。グラウンドルールで脱線を防ぎ、限られた時間を有効に活用し切る、というケンブリッジ流のファシリテーションをしたことで、かなり議論のスピードが上がりました」

飯田「ケンブリッジの方法論が元々アメリカで生まれたもの、という意識もあり、きっとアメリカの企業は、会議を進めたり、課題を見つけたり解決したりすることが得意だと思っていましたが、決してそうではなかった。ケンブリッジの方法論とファシリテーションはアメリカでも通用しそうだ、という手応えを感じられたのは収穫でした」

 

現在の活動について、教えてください。

 

内山「はい、Calsoft社のお客様を対象に、共同で営業活動を始めています。ケンブリッジが上流、Calsoftが下流をそれぞれ担う、という提案に魅力を感じていただく企業も出始めており、具体的な提案に向けた準備をしています。すぐにでも業務改善をしたい、というお客様もおられ、ケンブリッジらしいデリバリーができそうだ、という手応えを得ています」

#04今後の活動とやりがい

(左から)内山、飯田、角田

飯田さんと内山さんは、今後、海外駐在へ向けて準備を進める、と聞いています。2人だけで海外駐在をスタートさせるとなると、日本でこれまでやってきたような多くのコンサルタントが関わるダイナミックなコンサルティングをしばらくできなくなる可能性もあります。「ちょっと先輩社員に相談してみよう」みたいなカジュアルなコミュニケーションもやりづらくなるでしょう。それでも海外へ行くモチベーションはどこにありますか?

 

飯田「2012年に入社して以来、ケンブリッジのコンサルティングスキルを積んできたわけですが、本当にこれがいい方法論であれば、国を問わず使えるはずだ、と思っていて、それを証明したいです。いわば、腕試し、というか」

内山「英語でデリバリーするとなると、今まで以上にケンブリッジの方法論への理解が必要ですし、少人数でコンサルティングするなら、日本で経験できないような範囲を任せてもらえるはずです。結果的に、日本にいるよりも早く成長できると思っています」

 

角田さんは、今後どんな活動をしますか?

 

角田「海外進出に関する全体マネジメントを引き続きやっていきます。
CamToSea活動が活発になるにつれて、やるべきことが増えてきたので、社内でサポートメンバーを募集したところ、25名も集まりました。皆、現業のかたわら、様々なチームに分かれて活動しています。海外でビジネスを展開するために必要な制度や仕組みを作る活動、アメリカで実施したデリバリーを形式知化するナレッジマネジメント活動、マーケティング活動、各パートナー企業とのコラボレーションを推進する活動などがあります。それらの状況をウォッチしながら、全体で課題解決をしていきます」

内山「ナレッジマネジメント活動は大事だと痛感しました。現地法人によくある問題や課題、アメリカならではのビジネス習慣、州によって税が違う、など、押さえておくべきことはたくさんあります」

角田「とにかく活動を止めないことが大事です。また、ケンブリッジ内部だけでなく、パートナーあっての海外活動ですから、カルチャーや行動指針も含めて丁寧にコミュニケーションしながら、各社とのリレーションシップ構築を進め、関わる人全員がHappyになるように進めたい、と考えています」

 

これから「私も海外で働きたい」という社員は増えるでしょうね。HRも、最近の就活生は皆「海外案件はありますか」と聞いてくる、と言っていました。

 

飯田「コンサルタントも少ない、商習慣も全く違う中で、すべてが手探りの状態です。日本では考えられないことがたくさん起こるでしょうが、それでもケンブリッジらしく、自律しながらHaveFun!で楽しめる人とぜひ一緒に働きたいと思います」

 

早く海外で活躍するコンサルタントが増えるといいですね。今日はありがとうございました。

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