ミッションを廃止する!?
ケンブリッジには「ワークアウト」という仕組みがあります。ワークアウトはケンブリッジにナイスな変革をもたらすアイデアを社員有志が公開プレゼンし、その場で経営メンバーが採否を決定する定期イベントですが、そこで「ミッションを廃止すべき」という驚きの提案がなされました。
#01ミッションと格闘した2年間
私たちはお客様の目標に向けたスピーディーな変革をファシリテートするコンサルティング会社である。
私たちはお客様にとって正しいことを実行するコンサルティング会社である。
これは、ケンブリッジが長年掲げてきたミッションです。
実は、ケンブリッジはこの2年間、会社を次のステージに押し上げるため、自らのミッションやビジョンをアップデートしようと格闘してきました。多様な社員が増え、お付き合いするお客様やパートナー企業の幅が広がりつつある中、徐々に旧来型のコンサルティング・ファームの枠組みから、ゆるくつながるエコシステムで社会をファシリテートして変革していく集団へとシフトしていきたい、そんな想いからです。
ケンブリッジは社員全員が経営に参加するのが当たり前(自分たちの会社は自分たちで作る)ですから、なかなか「次のミッションはこれでしょ!」と決まらない日々が続きました。
そこで考えたのが、いったん皆が考えている「今後のケンブリッジこうあるべき」を詰め込んだドキュメントを作ろう、という進め方でした。その結果が「36個の経営方針」(2019年7月現在)です。そして改めて有志が議論した結果、新しいミッション案が提案されました。それが、
ケンブリッジは「世の中を変えるファシリテータ-」である
~Facilitate Positive Change~
です。
#02ちょっと待った、「正しいことをする」はどこいった?
新旧ミッションを比較しながら、もっと良い案はないか激論を繰り返した
ところが、別の有志が、ケンブリッジのミッションから「正しいことをする」がなくなることに危機感を抱きます。
もちろん、正しいことをしなくなるわけではありません。「Right」は変わらずケンブリッジの価値観のひとつです。赤坂にあるオフィスには、こんなことが書いてあります。
「お客様にとって、これがベストだ」と胸を張れることだけをする。自社の都合ではなく、お客さまにとっての正しさを愚直に考え、提言し、共に実行することが、私たちに誇りとエネルギーをもたらす。正しさを追求できる環境の維持は経営のミッションであり、自分たちの利益、名声はその先にある。
#03もっと良いミッションが出来たらいつでも変えよう
「ミッション廃止」チームがワークアウトに挑んだ
社内でアンケートを取った結果、「元のミッションに思い入れがある」「"Positive"に"Right"というニュアンスは含まれるのでは」など様々な意見が上がりました。これらを踏まえて、有志が激論の末、ワークアウトに持ち込んだ選択肢は4つ。
A.全員がすぐに共通理解を得らえる新ミッションステートメント案を考える
B.新ミッションを受け入れる
C.元のミッションに戻す
D.ミッションを廃止する
「全員が共感できる新ミッションを作ることはできるのか」「どうしたら経営方針とフィットしたミッションにできるのか」などを議論した結果、彼らが推奨したのは、なんとD.でした。「本当はもっと良いミッションを掲げたいが、それはまた数年の模索につながりかねない。36個の経営方針は良いものなんだから、それでいいのではないか。ミッションは社員各々の心のうちにあればいい」という想いからでした。
ここからさらに激論が始まります。「未来永劫、ミッションを掲げないべきか?」「経営方針とフィットしてるならいったん新ミッションで進めてみては?」「社外に向けて我々は何者かはシンプルに示すべき」「Rightは価値観としても使命としてもきちんと遂行していくのは変わらないのでは」などなど様々な意見が出ました。
その結果「有志がもっとExcellentなミッションを考えたらいつでも見直そう。それまでは新ミッションを掲げる」ことになったのです。
会社のことは皆で決める。そんなケンブリッジらしさを垣間見た今回の「騒動」でした。
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