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お客様事例

BIPROGY株式会社様

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BIPROGY(ビプロジー)株式会社様は2021年6月、本格的に「気候変動シナリオ分析」に取り組むことを決定し、現場部門も巻き込んだプロジェクトにおいてビジネスモデルに影響を与える気候変動関連のビジネス機会とリスクを抽出してインパクト評価を実施し、その活動成果を2021年10月発刊の統合報告書に掲載されました。

このシナリオ分析において、ケンブリッジは「ビジネス機会の重要度評価」のファシリテーションを中心にご支援しました。

今回のインタビューでは、ケンブリッジとともに、プロジェクトリーダーを務めた澤様、高島様、豊田様、市川様、小関様に参加いただき、約半年という期間の中で成果の質を高められた理由、今後の展開などについて語っていただきました。

 

※BIPROGY株式会社様は、2022年4月1日より社名を「日本ユニシス株式会社」から現社名に変更されています。

#01「気候変動シナリオ分析」に取り組んだ背景と目的

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BIPROGY株式会社高島様、澤様、小関様、豊田様、市川様

BIPROGY株式会社の概要について教えてください。
BIPROGY 当社グループは2030年に向けて進むべき方向性を定めた「Vision2030」のもと、持続可能な社会の実現を目指し、当社グループが考える「レジリエンス(自律分散した生存力・復元力のある環境)」「リジェネラティブ(再生型ネットポジティブ社会へ)」「ゼロエミッション(デジタルを活用した環境貢献、環境負荷の軽減)」の3つの社会インパクトを道しるべとしてビジネスを推進することで、「デジタルコモンズ (社会の共有財)」を創造し、誰もが幸せに暮らせる社会の仕組みづくりにつなげたいと考えています。

当社グループはクラウドやアウトソーシングなどのサービスビジネス、コンピュータシステムやネットワークシステムの販売・賃貸、ソフトウェアの開発・販売および各種システムサービスに関連する幅広い事業を行っています。

「経営方針(2021-2023)」では、大きく2つの視点で全体方針を定めています。1つは、お客様が目指す社会的価値に貢献するための「For Customer(顧客DXの推進)」、もう1つは、社会的価値創出のためのマーケットをお客様やパートナーとともに作り上げ、デジタルコモンズに変えることで社会課題解決を進める「For Society(社会DXの推進)」です。

社会インパクトの1つに「ゼロエミッション」を掲げていますが、環境経営の取り組みについて教えてください 。
BIPROGY 2015年の気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択されたパリ協定を受け、国際的な規制強化や市場環境の変化が加速する中、当社グループは、気候変動の緩和・適応や循環型経済システムの確立は持続可能な社会の実現において喫緊の課題であり、未来世代に対する責務であると認識し、環境経営の取り組みを継続的に強化してきました。


2020年に「グループ環境長期ビジョン2050」を策定し、RE100(※1)への加盟やTCFD(※2)提言への賛同表明などを行いました。


今後、当社グループの主要事業であるIT、デジタル領域のサービスは、環境課題の解決において重要な役割を果たすと認識しており、同時に中長期的な成長機会としてこれらを捉えています。当社グループの強みや蓄積した技術・ノウハウを融合させ、お客様や社会、環境課題の解決に貢献するサービスを「デジタルによる社会の共有財や仕組み」として構築・提供することで、ゼロエミッション社会の実現に貢献していきたいと考えています。

「気候変動シナリオ分析」に取り組んだ背景や目的について教えてください。
BIPROGY 当社グループの事業に気候変動がもたらす影響を分析し、事業へのインパクトを評価することを目的としています。

2018年に気候変動シナリオ分析のトライアルを実施しましたが、当時はまだ参考文献や先行事例が少なく、言葉どおり試験的な取り組みでした。その後、2020年10月に前述の「グループ環境長期ビジョン2050」策定に伴うガバナンス強化に向けて「環境貢献委員会」を設置し、この中で気候変動シナリオ分析WGを立ち上げました。ただ、2020年度はWGメンバーにとって初の取り組みとなり、手探り状態で進めたため、思うような成果が得られませんでした。


理由として、明確な活動目的、ゴールやアウトプットイメージを固めていなかった ことに加え、関係者間で環境課題に関する知識や危機感といった認識を揃えないまま進めたため、議論がまとまらなかったことがあります。また、様々なガイドラインを参考にしましたが、当社グループの特徴に照らして検討を始めると「本当にこれでいいのか?」といった不安が常につきまとい、議論だけでなく、合意形成や意思決定が必要な場面でも多くのモヤモヤが生じていました。


そもそも、気候変動シナリオ分析は10~100年単位の未来の話であり、不確実性が高いために唯一の正解がないことが一番の難しさだと思います。そのため、多様な視点や情報を取り入れて検討することが重要になりますが、2020年度はWGメンバーだけで取り組んだため、モヤモヤが増えてしまったように感じています。

#02本格的にシナリオ分析に取り組むべく、活動のあり方を再定義

2021年6月、御社は本格的に気候変動シナリオ分析に取り組むことを対外的に宣言され、皆さんもあらためて活動に再挑戦することになりました。
BIPROGY 環境貢献委員会設立から2年目となり、TCFDの枠組みに沿った対応の1つとして、本格的に気候変動シナリオ分析に取り組み、まずはその成果を2021年10月発刊の統合報告書に掲載することが決まりました。我々としても今回は絶対に成功させたいと思い、プロジェクト運営やファシリテーションに強みを持つケンブリッジに支援を依頼しました。

なお、東京証券取引所の再編に伴うコーポレートガバナンスコード改訂により、2022年4月以降、プライム市場上場企業に対してTCFDに基づいた情報開示が実質義務化されることになりました。また、国内外の第三者機関や投資関連企業、メディアなどからESGやSDGs関連の調査・アンケート依頼が増えてきており、必要な取組みであると改めて考えております。

ケンブリッジ 事前準備のフェーズでは2020年度の活動を精査し、解消すべき課題、前年度から引き継げる成果を整理しました。例えば、リスク分析については前年度の成果が活用できた一方、ビジネス分析は特にモヤモヤが多かったため、新たな挑戦として「ビジネスに携わり製品・サービスを生み出す直接部門を巻き込む」ことを決めました。

ヒアリングを通じてお客様のニーズや市場動向などを熟知する各事業部の責任者や社員のアイデアを吸い上げ、リスクや機会の分析・評価に反映して成果の質を高めたい、また、ヒアリングによって議論する際の具体的根拠が増え、WGメンバー も納得感を持って進められるようになると考えたからです。また、連続性も考えて、WGメンバーは継続させたうえで、ファシリテーションにケンブリッジを迎えることで気候変動シナリオ分析を会社のプロセスとして作り上げ、しっかり進められるようにしたいと考えました。


プロジェクト期間は2021年6月~8月の2カ月間で、①キックオフ、②2020年度に作成したシナリオの見直し、③リスク・機会重要度の評価、④事業インパクト評価、⑤対応策の定義、⑥文書化と情報開示というフェーズで進めました。そして、同年10月の統合報告書への記載が1つのゴールとなります。

BIPROGY 前年度の活動を踏まえ、ケンブリッジには「最初に明確な活動目的、ゴールやアウトプットイメージ等を固めて共有する」「WGメンバーや関係者が有する環境課題に対する認識を揃える」「モヤモヤはきちんと解消し、納得感を得ながらフェーズを進める」といったことをお願いしました。そうしたこともあり、キックオフ時点で活動目的や方針、ゴールやアウトプットのイメージ、主要成功要因(CSFs)が定まり、これらを共有した状態で走り出すことができました。

#03シナリオマトリクスで「将来の世界観」を複数設定

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BIPROGY シナリオ分析では「平均気温が2℃未満/2℃以上上昇した未来」のように、上昇気温の異なる複数の「社会シナリオ=未来の世界観」を設定します。とはいえ、上昇温度だけでは具体的な未来の姿がイメージしづらいと感じたため、2軸4象限で分析する「シナリオマトリクス」を活用しました。


例えば、「スマートシティの普及度合い」をテーマとした場合、「スマートシティが普及する」「スマートシティが普及していない」という正反対の横軸を作ります。ここに縦軸として「2100年に平均気温が1.5℃上昇/4℃上昇」を掛け合わせると、4つの異なる象限(世界観)ができます。


そして、4つの世界観それぞれを簡潔な文章で言語化した上で、生活、制度や法律、技術、ステークホルダーへの影響と変化といった観点で深掘りし、最終的に当社グループのビジネスに対するリスク・機会に紐づけるといった具合です。紐づけていく際は「こうなるとこうなる」というように、変化のあり方を因果関係でつないでいきます。実は、2020年度は2軸4象限のシナリオマトリクスを4つ作り、計16個の世界観で検討を進めたのですが、考えることや選択肢が多すぎて収拾がつかなくなってしまいました(笑)。

ケンブリッジ シナリオマトリクス自体は今回のプロジェクトに適した方法ですが、16個もの世界観を描くには専門家やSF作家が必要でしょう(笑)。そこで、前年度の内容を精査し、2021年度は2つのシナリオマトリクスで取り組むことにしました。それでも8つの世界観ですから、メンバーの皆さんは大変だったと思います。「この軸が当社グループに適している!」と思えるものが見つかるまで、色々な軸を立てながら繰り返し議論しましたね。
BIPROGY 横軸に何を置くかで、想起する未来のイメージや以後の検討内容が変わってしまいます。特に、当社グループは金融、製造、流通、社会公共、エネルギー、ヘルスケア、農業 などビジネスの対象分野が多岐にわたるため、幅広い分野のビジネス機会創出につながる横軸を見つけるのに苦労しました。とはいえ、前年度に比べると今回はケンブリッジのおかげで検討すべき要素や議論の進め方がわかりやすく整理され、モヤモヤすることなく進められました。

#04全事業部を対象としたヒアリングで「現場」を巻き込む

事業部を対象としたビジネス機会に関するヒアリングはどのように進められたのでしょうか。
BIPROGY まず、環境貢献委員会の委員の方々やヒアリング対象となる各事業部の社員など、関係者全員に気候変動に関するドキュメンタリー番組を見てもらい、併せて環境ビジョンや中長期戦略、前述した世界観などについて説明し、発想や判断の土台となる認識を揃えました。気候変動は遠い未来の話なので、どうしても他人事になりがちで、捉え方や危機感にも温度差が生じやすいものです。当事者意識を喚起するという意味でも、認識を揃える取り組みはとても効果的でした。


ヒアリングは当初、主要な事業部のみ、10名弱に絞って行う予定でしたが、色々と議論した結果、特定の事業部や環境貢献に関心が高い事業部だけでなく、全事業部のリスクと機会を抽出することが環境ビジョンの実現につながると考え、最終的にほぼ全事業部から30名弱の方に参加いただきました。

ケンブリッジ ヒアリング対象を広げたことが成果の質の向上につながったわけですが、検討するたびに数がどんどん増えて、プロジェクトの日程に収められるかどうかヒヤヒヤしていました(笑)。
BIPROGY 巻き込みたい社員は第一線で活躍するキーパーソンが中心で、多忙な最中に時間を頂くこともあり、依頼に際しては入念な準備を行いました。「こんな人材にアサインしてほしい」と具体的なイメージを伝えるなど、事業部の特徴に合わせてアプローチも工夫したので大きな反発もなく、皆さんとても協力的でした。
ケンブリッジ 対面ではなく、オンラインでヒアリングを行ったことも幸いしました。多忙であることに加え、在宅勤務も増えていた中、オンラインならリスケを含め、日程が調整しやすかったと思います。
ヒアリングはWGメンバーとケンブリッジで行われたそうですね。
BIPROGY ヒアリングでは、次々とアイデアを出してくれる方がいた一方、宙を見上げたまま考え込んでしまう方もいました。たしかに、未来のことを考えるためには想像力が必要ですし、個人が有している情報量にも差があるので難しいところです。また、ビジネスに結びつけやすい事業部、そうでない事業部という違いもあったと思います。


こうした時は、ケンブリッジから「未来がこうなった場合、あなたの事業部の特長を生かすと、こんなことができますか?」「お客様にこんな変化が起きると、どんなビジネスができそうですか?」といった呼び水を出してくれたので、具体的な意見を引き出すことができました。終了後は「普段はこうした発想をすることがないので面白かった」「今からこうした話をしておく必要性を感じた」といった声が多くあり、気候変動や自社の未来について考えてもらうきっかけになったようですね。

ケンブリッジ 事前に番組や資料を見てもらった上で参加してもらいましたが、それでも対象者の関心度には温度差があったため、ヒアリング中も相手に合わせて細かい説明を加えるなど場を温めるような働きかけをしました。その結果、面白そうだと感じてもらえたのか、ワイワイ盛り上がった事業部が多くあり、嬉しかったですね。


一方で、責任感の強い方ほど数字に対する意識や実現の困難さなどが頭をよぎるのか、最後まで口の重い方もいました。「収束」に当たる分析や評価はこの後のフェーズで行うので、ヒアリングでは自由かつ柔軟な発想で「発散」してほしいのですが、アプローチの仕方は難しかったですね。

#05目標に掲げた「統合報告書への記載」を達成

その後、ビジネス機会に関するヒアリング結果を整理し、リスク分析の結果と掛け合わせ、事業インパクト評価(シナリオがもたらすリスク・機会から戦略的かつ財務的影響を評価)に取り組まれています。
BIPROGY ビジネス機会だけで約200個のアイデアがあり、漠とした夢レベルのものから具体的な実現方法が付いたものまでレベル感や粒度がバラバラで、重複するものを振り分けるなどの整理・取りまとめは結構大変でした。また、事業インパクト評価では、リスク・機会の影響度を財務面から評価するためにざっくりとした超概算値を出しますが、不確実性の高い未来の話であり、あくまで超概算値となり、メンバーの意見も様々でした。


そうした時も、ケンブリッジがメンバーのモヤモヤを見逃さずに丁寧に拾い上げてくれたり、上手に本音を引き出してくれたりしたので「腹を割った議論」ができました。メンバー全員、今回は絶対に成功させたいと思っていたことに加え、スタート時点から全員の目線が揃っていたことも活発な議論ができた要因だと思います。シナリオ分析の中身がどんどん磨かれて、「これは良いものができる」という確信めいたものを感じたのもこの頃ですね。

事業インパクト評価がまとまった段階で、環境貢献委員会やその上位のサステナビリティ委員会へのレビューを行ったそうですね。
BIPROGY レビューでは、私たちが2カ月の間、どのような議論や活動を経てこの結果にたどり着いたのか、詳しい経緯について説明しました。レビューの内容もケンブリッジにサポートしてもらい、「伝わる」表現になるよう何度も練り直しました。その結果、「現時点ではまだ概算レベルの内容で、より精緻な材料を加えて検討しないと経営的な判断は難しい」という意見があった一方、「今回の成果は、当社グループの気候変動対応を考えていく上でとても貴重な分析結果だ」といった意見を多く頂くことができました。


昨年度に比べると、2021年度は事業部を巻き込んだことや、2つのシナリオマトリクスを作成して丁寧に検討したことで、分析結果の充実度や説得力が大幅に向上し、かつメンバーも納得感を得ながら進められたので、自信を持って説明することができました。

WGの成果はその後、社外への情報開示と並行して2021年10月発刊の統合報告書に反映されています。
BIPROGY 情報開示については、ステークホルダーや外部の調査機関など対象ごとに求められる内容や表現方法が少しずつ異なるため、IR部門と細かい調整を行いましたが、分析結果がとても充実していたので情報整理がしやすく、スムーズに進めることができました。統合報告書に反映する作業も同様でしたが、掲載したいネタが豊富すぎて、紙幅の都合上どのポイントをピックアップすべきか取捨選択が大変でした。嬉しい悲鳴というか、やりがいがありましたね。


2021年度の統合報告書では、当社グループが取り組むべきマテリアリティ(重要課題)をVision2030に対応した内容へ見直しています。ここで掲げた5つのマテリアリティのうち、「ゼロエミッション社会の実現に向けた、デジタルを活用した環境貢献と事業活動にともなう環境負荷の低減」に対応し、TCFD提言に則って気候変動シナリオ分析を行ったのが今回のプロジェクトです。統合報告書への記載は今回のプロジェクトにおける大目標だったので、それが達成できたことが本当に嬉しかったです。

今回の活動成果を社内にわかりやすく説明 する取り組みも行われています。
BIPROGY 「グループ環境長期ビジョン2050」が目指すゼロエミッション社会の実現に向けて、一人ひとりが主体的に考え、行動する必要があることを理解してもらうために、今回の活動成果を基にしたe-Learningコンテンツを制作しました。充実した成果が得られたこともあり、ほぼ全ての要素を盛り込み、理解しやすい形で表現しています。


コンテンツの最後に「今回の受講内容を自分の携わるビジネスにどうつなげていきますか?」といった自由記入欄を付けたところ、多くの社員が記入してくれました。面倒だなと思われがちなので全く期待はしていなかったのですが(笑)、かなりの数の社員が環境貢献に対して高い関心を持っていることがわかりました。


内容についても前向きな回答が多く、「自分は今、こんな取り組みに挑戦している」「自分の事業部なら、こんなことができる」といった書き込みがあり、すごく嬉しかったですね。優れた意見やアイデアは環境貢献委員会で発表したり、社内共有サイトで紹介したりしています。また、次年度のWGの活動にも生かしていきたいと思っています。

ケンブリッジ ここに至るまで皆さん本当に苦労ばかりだったと思いますが、最終的により良い成果が得られ、予想外の反響まであったことはケンブリッジとしても嬉しい限りです。アウトプットの質が高かったからこそ、社員の方々の理解が深まり、前向きに受け止めてもらえたのだと思います。

#06プロジェクトを振り返って

今回の活動を振り返ってみた感想は?
BIPROGY 今回はシナリオマトリクスを2つ作成しましたが、深く検討するには1つに絞ったほうが良かったかもしれません。ただ、1つに限定すると視野が狭くなり、発想に広がりが出ないといった不安もあって……。
ケンブリッジ 初めて本格的に気候変動シナリオ分析に取り組んだわけですから、様々な課題が生じるのは当然だと思います。1つ言えるのは、最初は盛りだくさんで取り組んだほうが学びや課題が多く得られ、次に生かせることも増えるということ。メンバーの皆さんは、フェーズが進むごとに前のめりで自信を持って取り組まれていたので、次年度 以降は活動の質も成果の質もより高まっていくと思います。
BIPROGY たしかに、今後もSDGsや環境関連の取り組みが継続していくことを考えれば、ここで得られた経験や学びは貴重なものばかりでした。今回は所属部署との兼務で参加したメンバーが多く、さらに事業部まで巻き込んだため、情報共有や日程調整などの面で難しさがありましたが、それらを乗り越えて目標を達成したことで、メンバーにも「できる」という自信が芽生えたように思います。
ケンブリッジ 毎年継続していくという意味では、「自走」できるノウハウを身につけ、リーダーやコアメンバーになりうる人材を育てることも重要になります。来年度以降は巻き込む関係者を増やしつつ、人材の育成とノウハウの共有という課題にもチャレンジしてほしいですね。
BIPROGY 今回の活動については、マネジメント層の方々も高く評価されていました。事業部を巻き込めたことも含め、「気候変動に本気で取り組んでいこう!」という意識を、トップから現場まで波及させていく良いきっかけになったと感じています。今後はさらに多様な視点、多様なシナリオを加えながら検討したり、グループ各社、事業部といった単位で検討したりすることで、より良いアイデアが生まれてくると思います。今回の学びを存分に生かし、社員一人ひとりの当事者意識を喚起できるよう、今後も前向きに積極的に取り組んでいきたいですね。
画像:BIPROGY株式会社様

――本日は貴重なお話、ありがとうございました。

 

<参考資料>

日本ユニシスグループ(BIPROGY)統合報告書2021

https://pr.biprogy.com/invest-j/ir/pdf/ir2021.pdf

 

<注釈>

(※1)RE100

「Renewable Energy 100%」の略称。事業活動で使用する電力の100%を再生可能エネルギーにするべく取り組んでいる企業が加盟する国際的な企業連合。

(※2)TCFD

G20の要請により2015年12月に設立された気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の略称。2017年に公表されたTCFD提言では、企業や機関に対して気候関連の情報開示を推奨し、開示の基礎となる枠組み(ガバナンス/戦略/リスク管理/指標と目標)を提示。これに沿って経済産業省や環境省なども気候変動シナリオ分析のガイドラインを提供している。

気候変動シナリオ分析の標準的なステップは、①リスク重要度の評価(気候変動によるリスク・ビジネス機会を抽出)、②シナリオ群の定義(複数の社会シナリオ=将来の世界観を設定)、③事業インパクト評価(社会シナリオがもたらすリスク・機会から戦略的かつ財務的影響を評価)、④文書化と情報開示(対応策の提示)となる。

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