お客様事例Our Success

NECラミリオンエナジー株式会社様

 

NECラミリオンエナジー株式会社(以下、NLE)は、自動車部品産業における重要課題として、JIT(ジャスト・イン・タイム生産方式)に対応しつつ、部品のトレーサビリティも確保できるような業務プロセス、基幹システムを構築すべく、その構想段階からケンブリッジに支援を依頼。短期間で、新システムの構築・導入に成功しました。

環境対応自動車の鍵を握る研究開発会社

NLEは、ハイブリッドカーや電気自動車、燃料電池車といった環境対応自動車の鍵となる、自動車用マンガン系リチウムイオン組電池の研究開発会社として2002年に設立された。高性能・高品質、長寿命、安全性という厳しい要件が求められる自動車用二次電池において、NECが開発したラミネート型マンガン系リチウムイオン電池セル技術と、NECトーキンが誇る民生用電池の幅広い実績で培ったノウハウを融合。世界のデファクトスタンダードとなりうる、自動車用二次電池の開発・供給を目指している。

量産体制に向けた基幹システム構築を目指して

NLEは2002年の設立後、国内外の自動車メーカーから寄せられた試作品に対する前向きな評価を受けて、量産体制に向けての準備に着手。その事業化にあたり、差別化を図るための業務プロセスを定義し、それを支える基幹システムを構築することが、重要な経営課題であると認識していた。そこで、本格的な商流が動き出す前に、基幹システム構築のプロジェクトを発足。コンサルティングに長けたパートナーによる支援を検討した。

 

企画本部 企画・管理グループ マネージャーの菱沼敬介氏は次のように語る。

 

「重要な自動車部品ですから、品質管理やデータ保存が大切なポイントになっていました。そうした管理ができるシステムをきちんと作りたい、ということでコンサルティングを依頼することにしたのです」。

 

検討の結果、NLEはプロジェクトのパートナーとしてケンブリッジを選んだ。決め手となったのは同じNECグループの別プロジェクトにおける実績・評判だったという。また、ケンブリッジが提案討議の段階からNLEの経営方針に対する理解も深く、意図に沿った的確な提案内容も、選定の大きな要因となったようだ。

客観的な立場から最適なパッケージを選択できるように支援

実際のプロジェクトは3つのフェーズに分けて進められた。2004年12月から2005年3月までの業務プロセス定義および基幹システム構想策定フェーズでは、まず設計・開発から販売後の保守・サポートに至るまでの業務全体にわたる業務プロセスを定義。併せてNLEにおける戦略目的の実施状況を監視するためのKPI(Key Performance Indicator)も定義した。

 

続く2005年7月までの基本設計およびパッケージ選定フェーズにおいては、まず将来のシステム拡張を踏まえて主要業務から策定した、評価項目に基づき選考。さらに、当面のシステム化範囲である電池単体でのセル事業に的を絞り、より詳細な評価項目と主要な業務シナリオに基づいたデモを実施した上で、採用するパッケージを選定した。ケンブリッジはいずれの選考においても、客観的な立場からNLEが最適なパッケージを選択できるように支援をおこなった。

 

また、パッケージ選定後はプロトタイピングを実施。業務プロセスから想定されるほぼすべての業務シナリオを作成し、必要なカスタマイズ部分の洗い出しをおこなった。追加開発が必要と思われる場面になると、NLEには機能の必要性や代替手段などを、ベンダーには追加開発した際の工数などを確認。こうしてケンブリッジは、追加開発をNLEにとって本当に必要な部分のみに絞り込み、投資効果を最大限に発揮できるシステム作りを支援した。

 

そして、2006年3月までのパッケージ導入フェーズでは、ベンダーが作成した設計書のレビュー、プロジェクト全体の進捗に関するアドバイザリ業務などをおこなった。

 

また、スケジュールの進捗や課題管理に関して、NLEの立場でパッケージベンダーと調整をおこなった。こうして、追加開発とパッケージ導入はスケジュール通りに進行。2006年4月、無事に基幹システムの本番稼動を迎えることができた。

当初の想定以上の効果が得られた

実現した基幹システムでは、自動車メーカーからの内示・発注情報を即座に取り込み、生産計画に反映できる。また、部品メーカーや製造・出荷委託先にもデータが送付され、遅滞なく製品が出荷される手はずとなる。また、この品質管理システムは10年以上のトレーサビリティ情報を保持しており、万が一問題が発生した場合には、過去に出荷した二次電池の情報も、すぐに自動車メーカーに提供することが可能だ。NLEではこうした対応力の差が、差別化を図る上で大きな優位点になると認識している。

 

プロジェクトの成果、およびケンブリッジのコンサルティングについて、代表取締役社長の内海和明氏は次のように語る。

 

「企画開発会社として発足し、事業会社に向けた準備を進めている段階にあった当社は、ケンブリッジと共同で業務プロセスや事業状況を把握するための経営指標などを定義していくことにより、事業立ち上げのプロセスをより深く理解し、事業化に向けたプロセスに具体的に取り組むことができたようです。ここでの取り組みは、今後本格的な事業化が進んでいく中で必要となる事業・個人評価のための項目設定(KPI)にも役立てることができると思います。

 

このプロジェクトを通して、参加した人間の一人一人が、事業立ち上げに対して主体的に取り組んでいこうという意識に変わっていきました。こうした意識改革は、プロジェクト開始当初の想定もしていなかった効果と考えています」。

今後は会計システムとの連携も視野に

先日、東京電力株式会社および富士重工株式会社とともに、リチウムイオン電池と電気自動車の開発において、平成18年の地球温暖化防止活動環境大臣表彰(技術開発・製品化部門)を受けたというNLE。すでに多くの自動車メーカーや大手部品メーカーに試作品を出荷しており、量産化を目の前に控え、今回のプロジェクトでは見送った会計システムとの連携について検討しているそうだ。

※この情報は2007年4月現在のものです。

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