ファシリテーションとはFacilitation

目次

1.ファシリテーションとは

2.ケンブリッジのファシリテーション

3.ファシリテーションの流れ

4.ファシリテーション・エンジン

 

1.ファシリテーションとは

こんな困りごとはありませんか?

・ チームの目標が明確でない
・ メンバーが期待どおりの行動をとってくれない
・ メンバー間の意見の不一致が放置されたまま解決されない
・ 賛成でないのに目をつぶってしまうメンバーがいる
・ 問題の解決を急ぎ、誤った解決をしてしまう
・ 会議で延々と議論するわりに結論が出ない
・ 議論が空中戦になり、焦点が定まらない
・ 議論の結果が行動につながらない

 

思い当たるとしたら、チームのポテンシャルを引き出せていないと言えるでしょう。そんなとき有効なのがファシリテーションです。

ファシリテーション(Facilitation:日本語では「容易にすること」「促進すること」という意味)は、元々アメリカの心理学者グループで考案された体験学習の手法です。当初は学習や教育、市民活動の場面で活用されていたものが、後にビジネス分野(主に会議)に応用されるようになりました。
日本では「会議をスムーズに進行するためのツールやテクニック」といった印象が強いようですが、元々が「グループの活動を容易にする/促進する」ものであり、会議の運営はそのひとつの側面にすぎません。ケンブリッジでは、ファシリテーションを「あるグループを何らかの結論や問題解決へ導くための一連のプロセス」と定義し、会議による合意形成から、企業・事業の目標達成など、あらゆるレベルで活用しています。

 

2.ケンブリッジのファシリテーション

ケンブリッジのコンサルタントは、全員ファシリテーションの訓練を受けた上で、変革プロジェクトの現場でそのスキルを磨き続けています。ファシリテーションは、呼吸と同じくらい自然に行われるケンブリッジの方法論となっています。
ケンブリッジのファシリテーションの特徴は、ゴールへ向かう強い推進力にあります。
独自の開発・導入手法「ケンブリッジRAD」によって培われた、「ゴールから逆算し、短期間で変革を実現する」方法論(メソドロジー)をベースに、グループを目標へ導くファシリテーションを取り入れ、変革プロジェクトの立ち上げから実行、運用定着化まで、あらゆる場面を推進する力となっています。
お客様だけでなく、ソリューションベンダーなどプロジェクトに関わる全ての人と、オープンにコミュニケーションし、明確で手戻りのない意思決定を積み重ねていきます。その過程では、やる気を引き出し、仕事を楽しむ(Have Fun!)しかけもちりばめられており、難しいプロジェクトを成功させるために重要な参加意欲も育まれていきます。
一連のプロセスはオープンにしているので、我々が支援する場面だけでなく、プロジェクトを体験したメンバーが自分の部署内でも活用するなど、ケンブリッジの手法がプロジェクト外へ伝播していくこともあります。
ケンブリッジのファシリテーションをきっかけに、プロジェクト全体が目標達成のために集中できる、強いチーム(OneTeam)に変わっていくのです。

ファシリテーション型コンサルティングを体験されたお客様の声
「ケンブリッジは3つの常識が違う。1つは、スピード。2つめは、チームワーク。3つめは、何でも白黒ハッキリさせること。」
「ケンブリッジのメンバーの進め方に感化されて、社員のやる気が高まった。」
「このプロジェクトのセッション(会議)は参加するのが楽しみである。脳が活発に働き始める。」
「目的を顧客メンバーと共有し一緒に課題解決を図る姿勢には、コンサルに対する認識が一変。会議の進め方、指導力、協調性、責任感、熱心な関与等々全く今まで巡り合ったことのないコンサルタント軍団。」
「これまでのシステム開発ではこのような(合意形成をはかりながら進める)やり方は出来ていなかった。意見の違う経理や売場の方が議論する中で案がまとまるのは、進行がすばらしいためだと思う。ケンブリッジが起爆剤となって、これまでの古いやり方を見直していきたい。」

 

3.ファシリテーションの流れ

ファシリテーションを「あるグループを何らかの結論や問題解決へ導くための一連のプロセス」と定義していることはお伝えしました。ポイントは、“一連のプロセス”であることです。単発の取り組みではなく、それぞれのステップを確実に実行していく必要があります。
ここでは、ファシリテーションの4つのステップについて、身近な意思決定の機会である会議の進め方を題材に少し詳しく紹介しましょう。

準備(Prepare) Prepの重要性/4つのPで準備する
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キックオフ(Kick-off) 目的・アジェンダ・期待値の共有/グラウンドルールの共有/前提知識の共有/意思決定プロセスの共有/アイスブレーカー
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実行(Conduct) 意見を引き出す/議論の見える化/脱線をマネージする/意見の衝突をマネジメント/合意形成に導く
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まとめ(Conclude) 要約、結論を確認する/会議後に残ったことの確認(To Do リスト、課題リスト)/会議後のアクションの確認(討議内容のタスク化)/振り返り(チェックポイント)
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4.ファシリテーション・エンジン

我々の経験を基に、変革プロジェクトをリードするファシリテーターが心がけるべき点を「ファシリテーション・エンジン」としてまとめました。

1.目的に向かっているか問い続ける

2.銀の弾丸はない

3.全能のリーダーはいない

4.参加意欲は育むもの

5.グラウンドルールで強いチームを作る

6.守備範囲を広く持とう

7.誰でも鐘を鳴らしてよい

8.軌道修正はこまめに行う

9.やっつけたいのは「彼ら」ではなく「問題」

10.困ったチャンはいない

11.ブラックボックスは早めに開けろ

12.課題の発見はゴールへの一歩

 

1.目的に向かっているか問い続ける

プロジェクトはルーティンワークとは異なり、初めての作業ばかりです。発生するたくさんのタスクをMUST、WILL、CANに分けたとき、目的の達成にはMUSTのタスクをしないといけないのに、とりあえずできる/やりやすいCANばかりやっていることはありませんか。また、目先のタスクや課題にばかり注力し、他のタスクがおざなりになりスケジュールが遅延した、ということもありがちです。
これらを防ぐために、「近視眼的になっていないか?」、「手段がゴールになっていないか?」 、「このタイミングでこの作業に時間をかけることは、ゴール達成に必要なことか?」などと、各メンバーが、そしてチーム全体で確認しながら進める事が大切です。

2.銀の弾丸はない

「狼男を倒す必殺の銀の弾丸(特効薬)のような、全ての問題に通用する万能な解決策などは存在しない」と古典的名著「人月の神話」に書かれています。残念ながら数十年経った今も、それに変わりありません。
ゴールへの道が、たとえどんなに地道な作業の連続であっても、面倒だから、大変だからといって、それを回避する銀の弾丸を探すことより、地道ながらも着実にそしてスピーディに行う方が、ゴールへの近道になることが多いのです。

3.全能のリーダーはいない

「うちのリーダーはダメだ」「あのリーダーのせいで失敗したんだ」という愚痴を聞くことがあります。また、プロジェクト成功率を高めるためにはリーダーの育成こそが唯一の鍵だ、という方針を打ち出している会社もあります。確かに全能なリーダーがいればプロジェクトは成功するかもしれません。しかし、全能なリーダーという青い鳥を探すことにプロジェクトの成否を賭けるのはナンセンスです。
むしろ、以下の考えをベースに、メンバー個々の力を引き出し、チーム全体の力を向上させることで、プロジェクトを成功に導くことができます。
・メンバーの誰もがリーダーシップを発揮する
・リスク管理とのバランスを考慮しメンバーへ権限委譲する
・メンバーも積極的にプロジェクトをマネジメントする

4.参加意欲は育むもの

予想外のことが次々と起こり、指示を待たずに自主性を発揮することが必要な状況では、「このプロジェクトで働いてください」という辞令や契約では不十分であり、各メンバーが「このプロジェクトで仕事をしたい」と思うことが大切です。
そのためには、各メンバーが「意味のある仕事に関与している」、「濃い会議で良い意思決定ができた」、「このプロジェクトでは成長できる」といった思いを実感できる仕掛けを意図的に作るなど、参加意欲を高める工夫が必要です。時にはちょっと目先を変えたセッションを開いたり、チームの部屋を居心地よくしたりすることも効果的でしょう。「参加意欲」の重要性を理解し、育む努力が必要なのです。

5.グラウンドルールで強いチームを作る

グラウンドルールとは、関係者が気持ちよく仕事を行うための、プロジェクトにおける行動規範のことです。生まれも育ちも違うメンバーが集まり、プロジェクトを円滑に進めるためには、日々どう活動するかというレベルでも意識あわせをしておきたいものです。
そのために、我々はプロジェクト開始時にメンバー全員でグラウンドルールを検討し、プロジェクト・ルームの目に付く位置に張り出しておくことで、常に意識できるようにしています。

6.守備範囲を広く持とう

チームで仕事をする際、「自分の役割やチームの担当範囲はここまで」と線引きをし、余計なことには首を突っ込まないでおこう、という傾向に陥りがちです。そのような状況では、各自が役割をしっかり果たしても、空白地帯の検討が漏れてプロジェクトが失敗することがあるのです。
プロジェクトに点在する狭間の作業や課題に常にアンテナを張り、関連するチームに働きかけ、時には自ら解決をリードしていきましょう。役割分担は重要ですが、全ての作業が事前に把握できているとは限りません。役割の範囲を超えた曖昧なタスクが発生していないか常に気を配り、メンバー全員で柔軟に対応する心掛けが成功につながるのです。

7.誰でも鐘を鳴らしてよい

プロジェクトが混乱に陥り収拾の目処が立たない状態を火事に例えることがあります。本当の火事もプロジェクトの火事も、燃え広がる前に早く消火して被害を最小限におさえることが大切です。
火事に気づいた人がすぐに「火事だー!カンカンカン!」と鐘を鳴らして皆に知らせてくれればいいのですが、火元責任者は「責任を問われる前に自分で何とかしたい」、周りの人は「他人のやることに口出すのは良くない」という意識が働いてなかなかできないようです。だから、このような意識の壁を壊し、誰でも鐘を鳴らせる環境を作ることが大切です。

8.軌道修正はこまめに行う

3年間全力を尽くしたプロジェクトの終了報告の場で、プロジェクトオーナーより「想定していたものと違う」との言葉。これは悲劇です。ゴール目前での「ちゃぶ台返し」には見舞われたくないものです。
そのためには定期的なチェックポイントの開催が有効です。プロジェクトオーナーを含めた利害関係者とプロジェクトの方向性がずれていないことを確認する場を予め設けておくことで、「想定外」が発生するリスクを最小化することができます。日々の軌道修正が円滑なプロジェクト遂行の秘訣なのです。

9.やっつけたいのは「彼ら」ではなく「問題」

プロジェクトで発生した問題の原因を誰かのせいにしても何の解決にもなりません。闘うべき相手は人ではなく問題です。
解決すべき問題をフリップチャートやホワイトボードなどに書き出し、メンバー全員がそれに向かって並んで座る。例えばこのような工夫により、協力して問題を解決しようという意識が生まれます。

10.困ったチャンはいない

プロジェクトワークや会議の最中に、「あぁ、この人は困った人だな」と思ったことはありませんか?そんな時はよく考えてください。実はあなたがその人に「困ったチャン」というレッテルを貼っているだけなのかもしれません。
異なる役割、異なる前提知識、異なる経験の持ち主が集まって1つの事を成し遂げようとする時に必要なのは、「どういう意図でこういう態度をとっているのかな?」「どういう情報を共有すれば、共に解決策を考えられるようになるのだろうか?」とその人の立場を察することなのです。

11.ブラックボックスは早めに開けろ

ブラックボックスを開けるのを後回しにしても、何もいいことはありません。課題解決のためのコストと時間が余計にかかるだけです。時にはプロジェクトゴールを揺るがす事態になりかねません。
ブラックボックスを見つけたら、迷わず開けましょう。
それが多少時間を要することであっても、プロジェクトゴールを達成するためには、避けては通れない道なのです。そして、見えなかった部分を明らかにしてから、その先の「打ち手」を考えましょう。

12.課題発見はゴールへの一歩

課題の無いプロジェクトはありません。メンバーに「何の課題もありません」と言われたら、むしろ怪しむべきです。
課題には、プロジェクトを進める上で解決すべきことが既に明確になっているものも、突然現れてプロジェクトの進行を妨げるものもあります。ただ、どのような課題も忌み嫌う必要はありません。なぜならば、課題の発見により、プロジェクトを失敗させる要因やリスクへの対応策を考えることができるからです。それはプロジェクトを遂行する上で幸せなことです。

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