ケンブリッジでは、入社時のOJTとして約2ヶ月にわたり、クライアント先での研修を用意しています。OJTを通して、ケンブリッジ・コンサルタントとしての振る舞いやスキル、知識を身につけ、1人のプロフェッショナルとして早期自立を目指します。
一言でOJTといっても、一般的にイメージされる「実務を通して、見て盗む」、「OJTという名の雑用係」などとはまったく異なります。ケンブリッジのOJTでは、自身の担当領域とチームメンバーの期待値が明示され、日々フィードバックが寄せられるため、期間中はつねに目的意識をもってOJTに臨めます。OJT終了後には報告会を行い、自身の目標や期待値への達成度を振り返ります。また、その場は同時に次アサインに向けて社内で自身をアピールする場ともなります。
OJTインタビュー
今回、OJTを受けた2人と、そのOJTを受け入れたプロジェクトメンバーの1人に、いろいろな角度からOJTについての意見・感想を聞いてみました。

―― まず、OJTで参加したプロジェクトの内容、および役割を教えてください。
中西 通信販売企業のシステム刷新プロジェクトに参加しました。当時この企業は、事業拡大に伴い、カタログ専業からEC併用の事業モデルへの転換をはかっており、プロジェクトでは基幹システム、物流インフラの刷新、ECサイトの構築などを行っていました。
OJTにおける私の役割は、一度システム化を断念した問合せ管理業務のシステム化を再検討することでした。選定されたECパッケージは、大よそ要件を満たしていたものの、問い合わせ管理機能は乏しく、カスタマイズで要件を満たすことは出来ましたが、投資に見合わない試算結果だったためです。その後、改めてシステム化したいという要望が大きくなり、初期投資が少なく、規模に合わせた費用で運用可能なSaaSを選択肢として加え、再検討することにしました。
鈴木 私は、大手IT企業の基幹システムを統合するプロジェクトに参加しました。グループ企業5社で稼働していた30以上のシステムを統合する大規模プロジェクトです。ケンブリッジはプロジェクトの構想策定から参加していました。参加した当時は、システムリリースを迎えようとしており、ケンブリッジは、プロジェクト全体のスケジュールやタスクの管理を行うPMO支援、システム移行計画の立案、ユーザー部署への説明会や問合せ対応などの新プロセスの定着化活動、および100人月超となるテストフェーズの実行支援を行っていました。
私が担当したタスクは、2つありました。1つはシステムを移行する期間におけるエンドユーザー作業の整理、エンドユーザーへの作業内容の伝達、実施状況の確認を行なうことです。もう1つは、組織コードの洗替えを正しく行なう上での課題を整理することでした。
滝川 鈴木のOJTトレーナーとして、同じプロジェクトチームに参加していました。担当は、データ移行、システム移行、ユーザーへの展開を担当するサブチームのリードです。
トレーナーとしては、OJTメンバーが、@自分で考えて行動し、Aクライアントを適切に巻き込み、A道を見失う前にチームに相談するようになる、ことを目指しています。トレーニングだからといって全てのタスクを手取り、足取り指導することはしていません。ただし、ケンブリッジ・カルチャーの説明や、ケンブリッジの強みであるセッション(会議)でのテクニックについては細かくフィードバック、指導します。ファシリテーション、スクライブ、ノートテイクは、どのプロジェクトに参加してもケンブリッジのコンサルタントとして振舞えるように丁寧に指導することを心がけています。
OJT期間中でも、自分のタスクは自分で考える
―― OJTに入る前の不安、および期待していたことはありましたか。
鈴木 コンサルティング業務とは何をしたらよいのかがわからないという不安がありました。入社直後のNEO(「New Employee Orientation」とよばれる新入社員研修)では、ファシリテーションの基礎や、各フェーズにおける方法論などの業務内容を学びましたが、実際にどのように仕事をすればいいのか、正直わかりませんでした。そのため、領域を1つ任されることについて、やりきることができるのか、心細さがありました。
OJTに期待していたことは、コンサルティングとはどういうものかがわかること、そして、ケンブリッジの一員となるには何が必要なのかを掴むことでした。

中西淳雄
2009年3月まで
OJTを受講
前職は
プロジェクト
マネージャー
中西 コンサルティング業務のイメージはできていましたが、システム開発の経験がないため、システム構築のコンサルティングに対する影響度が測れず、若干の不安がありました。OJTへの期待は、ケンブリッジの仕事の進め方を実体験として学ぶことでした。
―― OJT期間中で難しかった部分や、課題となった部分はありましたか。
中西 プロジェクトが佳境にある状況で、お客様から貴重な時間を割いていただいてセッションを行っているため、自分の中では成果を出さなければというプレッシャーが強かったです。
一方で新しいやり方を学ぶためにも、前職のやり方を持ち込まずゼロベースで考え、吸収しようという思いがありました。しかし、メンバーから示されたアプローチに納得しきれておらず、タスクを進めている途中から違和感が大きくなってしまいました。というのも、当初はSaaSベンダーを巻き込まず、ケンブリッジ社内で検討作業を完結する予定でしたが、私の考えは、積極的にベンダーを巻き込み、知見を吸収しながら進めていきたいというものだったからです。
―― その違和感に対しては、どのように対処したのですか。
中西 4割程度タスクが進んだ段階で違和感が頂点に達し、すぐにひとりのメンバーに相談をしました。彼の投げかけで臨時の社内ミーティングが開催され、自分が持っている違和感と、それを解消するアプローチについて徹底的に話し合いました。その結果、新しいアプローチでは、違和感も解消され、何よりチームへの信頼感がより強固なものになりました。その後、タスクが完結するまでは時間的な制約で苦しい場面が何度かありましたが、このときの軌道修正がなければ乗り切れなかったと思います。
滝川 一般的なOJTでは、メンターや上司が各タスクの進め方や、具体的なアクションを提示することが多いと思います。しかし、ケンブリッジでは、OJTメンバー自身がプロセスを考え、プロジェクトで定められたゴールを達成するためのアクションを取る事が求められています。もちろん、プロセスを考える上でのヒントや、提示されたプロセスに対するアドバイスは行ないます。言われたとおりに進めるのではなく、自分の頭で考える機会を作るようにしています。
―― 鈴木さんの課題はどのようなものでしたか。

鈴木将之
2008年7月まで
OJTを受講
前職はSE
鈴木 始めに担当領域の内容を聞いた際には、SEであった前職の知識を多少なりとも活かせる内容かと思いましたが、実際は、人と人との間の調整が主な業務でした。具体的には、プロジェクトメンバーとコミュニケーションを取り、システム移行時に必要なタスク、注意点を聞き出し、ユーザーへ正しく伝える、という内容で、まさにファシリテーションスキルが求められました。そのため、初めに抱いたイメージとは異なっていて、多少のとまどいがありました。
その中でも特に課題となったのは、仕事の進め方が前職とまるで違っていたため、なかなかタスクを進めることができなかったということがあります。ケンブリッジでは、目的とゴールを明確にし、クライアントと合意した上で、詳細なタスクへ落としていきますが、これに苦戦しました。OJT当初は、目的とゴールについて何が正しいのかわからず、また、端的に表現できずに、滝川さんをはじめとしたメンバーに相談し、フィードバックをもらっていました。
―― 相談される側のスタンスはどのようなものでしたか。

滝川佑次
トレーナーを担当
滝川 「いつでも何度でも相談して良い、ただし相談する時は、自分の考えを持ってくる」というスタンスです。相談するタイミングが遅れてしまうと、タスクを遂行するタイミングが遅れることになり、プロジェクトのゴールを短期間で達成することが難しくなります。
鈴木 私のOJT中では、まさに相談するタイミングが遅れてしまい、組織コードの洗替え対応はあまり成果を出せませんでした。ケンブリッジメンバーのサポートを受けながら方針を決めたのですが、詳細を決めるプロセスをどうしようか悩んでいるうちに、お客様が作業を進め、私が行うべき作業範囲が大幅に縮小してしまったのですね。縮小した作業範囲については、タスクを完了することができましたが、お客様をサポートしきれなかったことに対して、少なからずショックを受けたことを覚えています。それと同時に、非常に多く学ぶことができました。悩んで作業が止まってしまうならば、積極的にメンバーに相談する、不明点があるままでタスクを進めようとしない、Goalへのプロセスを明確化する、クライアント担当者の期待値を確かめる、などです。